〔解答〕新・行政書士試験 一発合格! Vol. ’ 06-48 一般知識(その3)
 

おかげさまで第48号を発行することができました。内容はいかがだったでしょうか。ぜひ、ご意見や感想等をe-mail@ohta-shoshi.comまでお寄せください。
 

 目次

■■■ わが国の財政
■■■ 不正アクセス禁止法
■■■ 政党助成制度
■■■ 政治資金規正法
■■■ 地方税
■■■ PFI

 
 
  ■■■ わが国の財政  ■■■

■■ 憲法

■ その1

(ア)(1)国会(83条)
★ このことを国会中心財政主義という。

(イ)(2)租税、(3)租税(84条)
★ これを「租税法律主義」という。なお、「法律の定める条件」には、条例による課税も含まれている。

(ウ)(4)国費、(5)国会(85条)
★ この例外が「予備費」である(87条)。

(エ)(6)国会、(7)予備費、(8)内閣、(9)予備費、(10)承諾(87条)
★ この予備費は、財務大臣が管理する(財政法35条1項)。内閣総理大臣ではない(無論、「内閣」でもない。)。
★ 憲法で「承諾」という言葉は、この87条2項でだけ使われている。それ以外の場合には「承認」が使われている。一般に、「承諾」は事後の場合に、また、「承認」は事前の場合に使われる。
★ なお、国会の承諾が得られない場合であっても、すでに行われた支出行為の効力に影響はない。内閣の責任が問われるだけである。

(オ)(11)公金、(12)公(89条)

(カ)(13)会計検査院、(14)国会(90条)
★ 決算は財務大臣が作成する(財政法38条1項)。また、国会で承認されない場合でも、決算そのものに変動を与えたり、すでになされた収入・支出の効力に影響はない。
★ 行政機関であるが、「会計検査院は、内閣に対し独立の地位を有する」(会計検査院法1条)。そのため、情報公開や個人情報保護に関しても、独立性確保のため、情報公開・個人情報保護審査会ではなく、会計検査院情報公開・個人情報保審査会が設置されている。

(キ)(15)国会、(16)国民(91条)

■ その2

(ア)(1)会計年度、(2)国会(86条)
★ 「予算」の国会への提案権は、内閣のみにある。しかしながら、「予算を伴う法律案」は、国会議員も提案できる。なお、予算と、予算を伴う法律案は、いずれが先に国会に提出されてもよいとされている。

(イ)(3)衆議院(60条1項)

(ウ)(4)参議院、(5)衆議院、(6)法律、(7)両議院(の)協議会、(8)参議院、(9)衆議院、(10)30日、(11)衆議院(60条2項)

■■ 財政法

■ 収入、支出、歳入、歳出

(1)収入、(2)支出、(3)歳入、(4)収入、(5)歳出、(6)支出(2条1項、4項)

■ 歳出財源の制限

(ア)(1)公債、(2)借入金、(3)国会、(4)公債、(5)借入金(4条1項)

(イ)(6)建設国債(4条国債)、(7)一般会計、(8)特例国債(赤字国債)
★ 国債の種類

国債 普通国債 新規財源債 建設国債(4条国債) 5兆円
特例国債(赤字国債) 24兆円
借換債 108兆円
財政融資資金特別会計国債(財投債) 27兆円

(平成18年予算発行予定額)

■ 公債発行・借入金の制限

(ア)(1)日本銀行、(2)日本銀行(5条)

(イ)(3)国庫金、(4)財務省証券、(5)日本銀行、(6)財務省証券(7条)

■ 国の会計

(ア)(1)経費、(2)歳入(11条、12条)

(イ)(3)一般会計、(4)特別会計、(5)特別会計(13条)
★ 特別会計には、自動車損害賠償保障事業特別会計法、登記特別会計法、国民年金特別会計法等、計31の特別会計があります。

■ 予算の作成

(ア)(1)継続費、(2)繰越明許費(16条)

(イ)(3)国会、(4)5年度、(5)継続費(14条の2第1項、第2項、第3項)

(ウ)(6)国会、(7)翌年度(8)繰越明許費(14条の2第1項、第2項)

■ 特別の予算

補正予算

内閣は、つぎの場合に限って、「補正予算」を作成することができる。
  (ア)つぎのため、必要な予算の追加を行う場合
      ・法律上又は契約上、国の義務に属する経費の不足を補うため
      ・予算作成後に生じた事由に基づき、特に緊要となった経費の支
       出又は債務の負担を行なうため
  (イ)予算作成後に生じた事由に基づいて、予算に追加以外の変更を加える場合

(本)予算と補正予算は、それぞれ別個に国会で議決されて成立する。ただし、補正予算は、(本)予算を追加、修正するものなので、国会での成立後は、一体として執行される。
暫定予算 内閣は、必要に応じて、一会計年度のうちの一定期間に係る「暫定予算」を作成し、これを国会に提出することができる。
「暫定予算」は、当該年度の予算が成立したときは、失効する。また、暫定予算に基く支出又はこれに基く債務の負担があるときは、これを当該年度の予算に基いてなしたものとみなされる。

★ 地方公共団体の場合にも、同様に、補正予算と暫定予算の制度がある(地方自治法第218条)。

■■ 財政の状況

★ 国庫金の受払い

支払
受入
国債償還 政府短期証券 国庫の一時的な資金不足を賄うための調達
国債発行 歳出需要を賄うための調達
借入金返済 借入金
地方交付税、一般歳出、返金支払等 税収、その他収入

■ プライマリーバランス

基礎的財政収支のことである。「借入を除く税収等の歳入」から「国債費等を除いた歳出」を差し引いた財政収支のことをいう。わが国の場合には、大幅な赤字になっている。このような状態が続くと、子や孫の世代に大きな負担を先送りすることになるため、政府は、2010年代までに、プライマリーバランスの黒字化をめざすとしている。

 

★ しかしながら、財政状態は、必ずしも好転していない。

平成元年 平成5年 平成10年 平成15年 平成17年
公債依存度(%) 10.1 21.5 40.3 42.9 41.8
公債発行額(兆円) 6.6 16.2 34 35.3 34.4

■ わが国の国民負担率

国民負担率は、租税負担率(23.1%)と社会保障負担率(14.7%)の和である。なお、今年度見通しでは、約37.7%である。

対国民所得
租税負担率(A)
社会保障負担率(B)
国民負担率(A)+(B)
平成元年 27.6 10.8 38.4
平成5年 24.6 11.3 35.9
平成10年 23.0 13.2 36.2
平成15年 21.2 14.1 35.3
平成18年(見通し) 23.0 14.7 37.7
変化(平成18年−平成元年) -4.6 3.9 -0.7

■ 財政の硬直化

財政の硬直化とは、国債残高の累増により、一般会計歳出に占める国債費の割合が増大し、その結果、政策的な経費である一般歳出の割合が大幅に低下していることをさしている。この金額(国債残高671兆円。うち、普通国債527兆円、財政融資資金特別会計国債139兆円)は、一般会計の税収(約46兆円)の約15年分に相当する。このため、財政の柔軟性や対応力が失われているといわれている。

■ 社会保障の分野

急速な人口の高齢化により、社会保障の給付と負担が増大することが見込まれている。具体的には、社会保障給付費の増大があげられる。

1970年
1980年
1990年
2000年
2004年
2015年
2025年
社会保障給付費 4兆円 25兆円 47兆円 78兆円 86兆円 121兆円 152兆円
対国民所得比 5.80% 12.40% 13.50% 20.50% 23.40% 27%(予) 29%(予)
 
  ■■■ 不正アクセス禁止法 ■■■

(1)都道府県公安委員会、(2)高度情報通信社会(1条)、(3)アクセス制御機能、(4)識別符号(3条2項)、(5)コンピュータ・ネットワーク、(6)識別符号、(7)識別符号、(8)承諾なし(4条)、(9)都道府県公安委員会(6条1項)、(10)総務大臣、(11)アクセス制御機能(7条1項)
★ 不正アクセス行為を行った場合には、1年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられる(8条1号)。これによって、いわゆる愉快犯であるハッカーは相当数減ったといわれているが、問題になっているのは、この程度の罰則にはまったく気にも掛けない本格的なハッカー(組織的な犯罪行為)である。

 
  ■■■ 政党助成制度  ■■■

(1)議会制民主政治、(2)国、(3)政党交付金(政党助成法第1条)、(4)政党交付金、(5)5人、(6)1人、(7)2%(2条2項)、(8)国、(9)政治活動の自由(4条)、(10)政党交付金、(11)総務大臣、(12)返還(33条1項)、(13)総務大臣(17条1項)、(14)都道府県(の)選挙管理委員会(第32条第4項、第5項)

 
  ■■■ 政治資金規正法  ■■■

(1)国民、(2)民主政治(1条)、(3)民主政治、(4)国民、(5)国民(2条) 、(6)都道府県(の)選挙管理委員会、(7)総務大臣(12条、20条)、(8)会社、(9)労働組合(21条1項、2項)、(10)(公職選挙法に定める)候補者(第21条の2第1項)、(11)政党、(12)会社(21条の3)、(13)150万円(22条の8) 、(14)国(22条の3第1項)、(15)欠損(22条の4第1項)、(16)外国人(22条の5)
★ 規「正」であって、規「制」でも、規「整」でもない。
★ 政党助成法の場合にも、同様に、要旨の公表および閲覧の制度がある。ただし、政党助成法の場合には、総務大臣が公表するのに対して、政治資金規正法では、都道府県の選挙管理委員会(都道府県の区域内で活動を行う政治団体の場合)または総務大臣が公表する。

政治資金の規正 政治資金の公開  収支報告書の要旨の公表
 収支報告書の閲覧
政治資金の流れの制限 量的制限  会社、労働組合等のする寄附の制限
 公職の候補者の政治活動に関する寄附の制限
 寄附の総額の制限
 政治資金パーティーの対価の支払に関する制限
質的制限  補助金等を受けている会社の寄附の禁止
 赤字会社の寄附の禁止
 外国人、外国会社等からの寄附の禁止
 
  ■■■ 地方税  ■■■

■ 法定外普通税・法定外目的税

(ア)(1)法定外目的税(731条1項)、(2)法定外普通税(259条1項、669条1項)、(3)目的税(第4条第6項、第5条第7項)、(4)普通税

(イ)(5)総務大臣(第259条第1項、第669条第1項、第731条第2項)、(6)財務大臣(第260条、第670条、第732条)
★ 法定外普通税の新設については、それまでは、自治大臣(当時)の「許可」が必要とされていた。

(ウ)(7)地方財政審議会、(8)課税標準(第261条、第671条、第732条の2、第731条第2項)
★ 法定外税の決算額は516億円(平成16年度決算)で、地方税収に占める割合は0.15%である。
★ 法定外税の状況は、つぎのとおりである。

区分
団体
税目
課税客体
法定外普通税 都道府県 沖縄県 石油価格調整税 揮発油の販売
北海道、宮城県、福島県、新潟県、石川県、福井県、静岡県、島根県、愛媛県、佐賀県、鹿児島県 核燃料税 発電用原子炉への核燃料の挿入
青森県 核燃料物質等取扱税 ウランの濃縮、原子炉への核燃料の挿入、使用済燃料の受入れ等
茨城県 核燃料等取扱税 原子炉への核燃料の挿入、使用済燃料の受入れ、ガラス固化体の保管等
神奈川県 臨時特定企業税 法人の事業活動
市町村 山北町、中井町(神奈川)、常陽市(京都) 砂利採取税等 砂利の採取等
熱海市(静岡) 別荘等所有税 別荘等の所有
太宰府市(福岡) 歴史と文化の環境税 有料駐車場に駐車する行為
薩摩川内市(鹿児島) 使用済核燃料税 使用済核燃料の貯蔵
豊島区(東京) 狭小住戸集合住宅税 平方メートル
豊島区内における狭小住戸(床面積29m2未満の住戸)を有する集合住宅の建築等
法定外目的税 都道府県 三重県、岡山県、広島県、鳥取県、青森県、岩手県、秋田県、滋賀県、奈良県、山口県、新潟県他14府県 産業廃棄物税等 最終処分場への産業廃棄物の搬入等
東京都 宿泊税 ホテル又は旅館への宿泊数
岐阜県 乗鞍環境保全税 乗鞍鶴ヶ池駐車場へ自動車を運転して自ら入り込む行為、又は他人を入り込ませる行為
市町村 富士河口湖町(山梨) 遊漁税 河口湖での遊漁行為
多治見市(岐阜) 一般廃棄物埋立税 多治見市内の一般廃棄物処理施設に埋立を目的として市外から持ち込まれる一般廃棄物
北九州市(福岡) 環境未来税 最終処分場への産業廃棄物の埋立処分
柏崎市(新潟) 使用済核燃料税 使用済核燃料の保管
豊島区(東京) 放置自転車等対策推進税 豊島区内の鉄道駅における前年度の旅客運送
伊是名村(沖縄) 環境協力税 旅客船、飛行機等により伊是名村へ入域する行為

(注)平成18年4月現在

 
  ■■■ PFI  ■■■

■■ PFI 

(1)公共施設、(2)民間(PFI法1条)、(3)英国

■■ 基本理念

(1)民間事業者、(2)責任分担、(3)収益性、(4)国民(3条)

 

■■ 方針 

(1)内閣総理大臣、(2)基本方針(4条)、(3)公共施設等の管理者等、(4)実施方針(5条)

 

■■ 5つの原則と3つの主義

(1)公共性、(2)民間、(3)自主性、(4)効率的、(5)公平性、(6)透明性、(7)客観性、(8)契約、(9)独立性(「民間資金等の活用による公共施設等の整備等に関する事業の実施に関する基本方針」前文)

5原則
公共性原則 公共性のある事業であること
民間経営資源活用原則 民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用すること
効率性原則 民間事業者の自主性と創意工夫を尊重することにより、効率的かつ効果的に実施すること
公平性原則 特定事業の選定、民間事業者の選定において公平性が担保されること
透明性原則 特定事業の発案から終結に至る全過程を通じて透明性が確保されること
3主義
客観主義 各段階での評価決定について客観性があること
契約主義 公共施設等の管理者等と選定事業者との間の合意について、明文により、当事者の役割及び責任分担等の契約内容を明確にすること
独立主義 事業を担う企業体の法人格上の独立性又は事業部門の区分経理上の独立性が確保されること

■■ 事業主体 

(1)国、(2)地方公共団体の長(2条3項)

■■ 対象施設 

(1)公共施設、(2)公用施設、(3)教育文化施設、(4)廃棄物処理施設、(5)観光施設(2条1項)

★ PFI事業のプロセス

■ PFI事業のリスク分担

PFI事業のリスク分担については、「PFI事業におけるリスク分担等に関するガイドライン」に詳細に記載されています。いずれにせよ、公共施設等の管理者等と選定された民間事業者のいずれか、または、双方が、リスクの分担をすることになりますが、実際には、選定された民間事業者が設立する特別目的会社が全面的に負担する事業方式が採用されているようです。

■ プロジェクト・ファイナンス

事業方式には、一般的には以下のものがありますが、そのなかでもBOT方式が過半を占めています。
(ア)BTO:Build-Transfer-Operate(民間事業者が自ら資金調達を行い、施設を建設した後、施設の所有権を公共に移転し、施設の維持管理・運営を民間事業者が事業終了時点まで行っていく方式)
(イ)BOT:Build-Operate-Transfer(民間事業者が自ら資金調達を行い、施設を建設・所有し、事業期間にわたり維持管理・運営を行った後、事業終了時点で公共に施設の所有権を移転する方式)
(ウ)BOO:Build-Own-Operate(民間事業者が自ら資金調達を行い、施設を建設・所有し、事業期間にわたり維持管理・運営を行った後、事業終了時点で、民間事業者が施設を解体・撤去する等の方式)

 
 
 ■■■ お願い ■■■
継続して発行するためには読者の皆様のご支援が何よりの活力になります。ご意見、アドバイス、ご批判その他何でも結構です。内容、頻度、対象の追加や変更等についても、どうぞ何なりとお願いします。
質問は、このメールマガジンの趣旨の範囲内のものであれば、大歓迎です。ただし、多少時間を要する場合があります。

バックナンバーをご希望の方は、その旨をお知らせください。折り返しお送りします。
 

事務所案内
ご照会・質問
 事務所案内
 
 行政書士 太田誠
  〒183-0026  東京都府中市南町1丁目6番71号
 Tel&Fax: 042-405-3324
 EMAIL: e-mail@ohta-shoshi.com
 URL: http://www.ohta-shoshi.com
 東京都行政書士会所属(府中支部)
 登録番号: 04080402
 ご照会・質問
 
 ご照会・質問はこちらから ご照会・質問
 
ホーム